生活リズムは、私たちの健康に大きく関係しています。
体がだるくなったり、集中力がなくなったりなどの症状のほかにも、睡眠や生活習慣病とも関係があるのです。
では、具体的に生活リズムが乱れるとどのような症状が現れるのでしょうか。
今回は生活リズムの乱れが引き起こす症状や生活リズムを整える方法をご紹介します。
生活リズムの乱れが引き起こす症状
生活リズムの乱れは、次のような症状を引き起こす原因となるでしょう。
- 不眠症や過眠症などの睡眠障害
- 内臓脂肪型肥満
- 過敏性腸症候群
睡眠障害のなかでも、よく見られるものとして不眠症が知られています。
不眠症は、健康維持に必要な睡眠時間がとれなかったり、睡眠の質が低下したりするものです。
仕事や学校などの社会生活に支障を来すことがあります。
生活習慣における良い睡眠がとれない原因には、生活の夜型化や休前日の夜ふかしなどが考えられます。
内臓脂肪型肥満とは、腹腔内臓器の周りに過剰な脂肪が蓄積している状態です。
欠食や食事時間の乱れなどによる食生活のリズムが崩れてしまうのも、肥満につながります。
高血糖や脂質異常症、高血圧などを招く原因にもなるため、内臓脂肪の蓄積には注意が必要です。
過敏性腸症候群とは、胃腸には異常が見られないのに便秘や下痢、不快感などの症状がくり返し起こるものをいいます。
不規則な食生活や睡眠不足、ストレスなどが原因で起こるとされているものです。
生活リズムを整えるための方法とは
自身の健康を守るためにも、生活リズムを整えることが大切です。
生活リズムが乱れていると感じる方は、次に紹介する4つの方法を実践してみてください。
朝日を浴びる
朝日には、ずれた体内時計をリセットする働きがあります。
人間の体内時計の周期は25時間です。
一日24時間で生活していると、どうしても睡眠や覚醒リズムがずれてしまいます。
朝日を浴びることで、このずれを解消することができるのです。
起きてすぐに朝日を浴びるのが最も効果的なので、起きたらまずはカーテンを開けて太陽光を部屋の中に取り込みましょう。
夜に強い光を浴びない
夜に強い光を浴びると、体内時計が遅れてしまいます。
夜遅い時間になればなるほど、体内時計に影響が出やすくなるので注意しましょう。
昼白色の蛍光灯はとくに影響を受けやすいため、夜は暖色系の明かりに切り替えるなどの工夫が有効です。
朝食をきちんと食べる
朝食をとらない方も多いかもしれませんが、生活リズムを整えるうえで朝食の摂取は欠かせません。
朝食には、生活リズムを整えることのほか、体を覚醒させる働きがあります。
脳のエネルギー源となる炭水化物と一緒に肉や魚、卵などのたんぱく質も一緒に摂ると代謝も上がるのでおすすめです。
睡眠を妨げないようにする
睡眠不足は、私たちの体にさまざまな影響を与えます。
生活習慣病を招いたり、集中力が低下したりする原因になるため、質の良い睡眠をとるように心がけましょう。
睡眠時間も重要ですが質にも注意しましょう
適度な運動を習慣的に行なうと、深い睡眠をとれるようになります。
就寝時間の2~3時間前に入浴するのも深い睡眠を取るためには効果的です。
生活リズムを整えて健康的な生活を送ろう
生活リズムが乱れると、睡眠障害や内臓脂肪型肥満、過敏性腸症候群などの症状が現れることがあります。
高血糖や脂質異常症、高血圧などの生活習慣病を引き起こす原因にもなるため、生活リズムを見出さないよう心がけましょう。
朝起きたらまずカーテンを開けて朝日を浴び、寝る時間が近くなってきたら強い光を浴びないようにします。
朝食をきちんととり、睡眠の質を良くすることも大切です。
週末や長期休みなどでいつもと生活リズムが変化すると、体調にも変化を感じたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
生活リズムの乱れは、私たちの体に意外な悪影響をおよぼす可能性もあります。
生活リズムが乱れるおもな原因
生活リズムが乱れる原因の一つは、強いストレスです。
例えば、季節の変わり目には気温の変動や、環境の変化などの急激な周りの変化に順応することが難しく
体と心に大きなストレスを与えやすくなります。
だるさが続く、不安や心配事が常にある、食欲がない、過食してしまう、寝つきが悪い、よく眠れないなどの自覚がある場合は
ストレスがたまりすぎていないか見直してみましょう。
また、睡眠時間が日によってバラバラであったり、食事の時間が不規則であったりすると
体内の生体リズムが乱れる原因になることも示唆されています。
生活リズムが乱れるとどうなる?
ここでは、食生活や睡眠などの生活リズムの乱れから私たちの体に与える影響について説明します。
自律神経の乱れ
生活習慣の乱れが続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなります。
自律神経は、体のさまざまな働きをコントロールしてくれるため、乱れが生じることで体に不調が現れやすくなってしまうのです。
不眠症
不眠症とは、よく眠れない、目が覚めてしまうなどの睡眠問題が1カ月以上続き
倦怠感や意欲低下、食欲の低下などの不調をまねく病気のことを指します。
生活リズムの乱れによって体内リズムが乱れると不眠の要因となります。
現代は夜勤など交代制勤務の人も多く、睡眠リズムが狂いがちです。
生活習慣病(糖尿病・高血圧)
夜遅い時間の食事が続くと血糖値の上昇を引き起こしやすく、糖尿病の発症リスクを高めることがわかっています。
また、食事の偏りや食生活の乱れは高血圧の要因となり、生活習慣病の発症リスクを上げてしまうのです。
肥満
食生活パターンの乱れは肥満を引き起こしやすいといわれています。
例えば、朝食を欠食したり少ない量を摂ったりしている場合は体重増加につながりやすいです。
うつ病
寝る時間と起きる時間がバラバラであるような不規則な睡眠習慣を続けると生体リズムが乱れやすくなり、不眠をまねきます。
また、眠れないと心配することで心にも悪影響を与えてしまい、うつ病の要因にもなりかねません。
どうしても不眠が治らないときは専門医に相談してみましょう。