10代の思春期の頃は、おでこや鼻の周囲などTゾーンに多かったニキビ。
しかし、20代を過ぎると、ニキビの好発部位は口元や顎、フェイスラインなどUゾーン中心に。
なかでも多いのが、顎にポツンとできるニキビです。
顎にニキビができると、つい気になって指先で触り続けてしまい、痛みや炎症を伴うほど悪化させてしまうことも。
ここでは、顎にニキビができやすい理由を紹介するとともに、顎ニキビをつくらせない具体的な方法についてご紹介します。
顎(あご)にニキビができやすい理由
大人のニキビは生活習慣の乱れ、精神的・身体的なストレス、間違ったスキンケアなど
さまざまな要因が関係することにより、起こりやすくなります。
また、肌が新しく生まれ変わる「肌のターンオーバー」のサイクルが乱れたり
角層がうるおいを保つことで外的刺激から肌を守っている「肌のバリア機能」が低下したりすることで
肌は不安定になり、大人のニキビができやすい肌になってしまいます。
さらに、顎に特有のニキビができやすい理由として、以下のようなことがあります。
皮脂が多いのに乾燥しやすい
顎は顔のなかでも皮脂を分泌する皮脂腺が多く存在している一方、汗腺が少ないという特徴があります。
汗をかいて角層にうるおいを与えることができないこともあり、顎は乾燥しやすくなっています。
そして、その乾燥をカバーするためにより多くの皮脂を分泌することから、毛穴づまりを起こしやすいのです。
さまざまな刺激を受けやすい
頬杖をつく、口もとを覆う、マフラーやマスクを付ける・・・など、顎は手指で触れる機会が多い部位です。
男性の場合は、毎日髭剃りをする必要もあります。
そのため手指や衣類、カミソリなどを介して雑菌が肌に侵入し、炎症やニキビを引き起こす可能性があります。
顎のあたりは、紫外線から帽子や日傘で守りにくいのも特徴的です。
紫外線を浴びると肌は炎症や乾燥を起こし、肌を守るために角層を厚くするため、毛穴づまりを起こしやすくなります。
顎のニキビを予防する方法は?
顎のニキビを防ぐには、日頃から角層のうるおいと油分をバランスよく保つことが大切です。
ここでは毎日のスキンケア方法や、生活習慣のポイントをご紹介します。
洗顔はやさしく丁寧に
洗顔で清潔な肌を保つことはニキビケアにとって重要です。
しかし、皮脂を落としたいあまり、ゴシゴシ摩擦したり、1日に何度も洗顔したりするのは控えましょう。
洗顔は石けんや洗顔料をたっぷりと泡立て、泡をクッションにしてやさしく行いましょう。
髪の生え際や顎に洗顔料が残らないよう、ぬるめのお湯で丁寧にすすぎ、清潔なタオルで水気を拭き取ります。
保湿スキンケア
すでにご紹介したとおり顎は乾燥しやすい部位なので、洗顔や入浴後はすみやかに保湿を行いましょう。
低刺激で油分の少ないスキンケア化粧品を選び、適量を清潔な手のひらでつけていきます。
肌を引き締める収れん化粧水や、「ノンコメドジェニックテスト済み」と表記された製品を使うのもよいでしょう。
なお、顎にできたニキビを自ら爪やピンセットでつぶすと、化膿したり、ニキビの跡が残ったりするので気をつけましょう。
紫外線対策
スキンケアの最後に、日焼け止めで紫外線対策を行いましょう。
日焼け止めの中でも低刺激で肌へののびがよく、ニキビ肌や敏感肌でも使えるもの、石けんで簡単に落とせるものがおすすめです。
「ノンケミカル」や「紫外線吸収剤フリー」と書かれたものを試してみてください。
睡眠をしっかりとる
夜ふかしや睡眠不足が続くと、ホルモンバランスや自律神経が乱れやすくなります。
また、睡眠は肌のターンオーバーを整え、肌をすこやかに生まれ変わらせるためにも重要です。
深く質のよい睡眠をとるためにも、毎日決まった時間に自然と眠りにつけるよう工夫しましょう。
人は体温が下がるときに眠りに入りやすい性質があるので
ベッドに入る1~2時間前にお風呂に入り、体温を上げておくのがよいでしょう。
寝る直前の飲食や、ブルーライトを発するパソコン・スマートフォンの使用は控えましょう。
夕方からは照明を間接照明に切り替える、ゆったりとした音楽やアロマでリラックスするなどの工夫もおすすめです。
栄養バランスよく食べる
1日3回のバランスのよい食事で、内側からニキビができにくい肌をつくっていくことも大切です。
皮脂を増やすおそれのある動物性脂肪や糖質の多い食べ物・飲み物を避け、すこやかな肌をつくる良質なタンパク質や
肌の代謝を促すビタミン・ミネラル、便秘の改善に役立つ食物繊維などを意識して摂るようにしましょう。
上記のほかにも、ストレスを上手に発散する、適度な運動を心がける、禁煙するなどの工夫も大切です。
顎のニキビを気にするあまり、指で触ったりかいたりしていると
雑菌によってニキビがさらに悪化したり、炎症を起こして痛みを伴うことがあります。
顎を触るクセなどがあれば改めるとともに、肌に触れる衣類や寝具・タオルは、常に清潔なものを選びましょう。